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No.20H・K様(山形県・男性)
義手装着時の皮膚の損傷を防いだプロテクトX2
記入年月日:2014.10.21
活用したプロテクトシリーズ プロテクトX2
私は19歳の時に労働災害に遭って、左腕を1/2以上失いました。 それからは、義手での生活が始まりました。 この体験レポートでは、義手を装着する時に起きる悩みについて触れてみます。
その義手を装着する際には、先端に差し込みを行うネジのようなものが付いたゴム製のサポーターを断端(だんたん・腕の切断面)に付けて、その後に義手のソケット(外側のケースのようなもの)に差し込みます。
しかし、義手の装着後は断端が義手のソケットに入っていますので、蒸れるのと同時に、ゴムのサポーターの締め付けにより、皮膚が破れてしまい、痛い日が続いておりました。 特に、夏の季節は一番辛く、切断部を掻いたりして、皮膚が裂ける日もありました。
そんな悩みが続いたある時、義手の製作、修理でお世話になっている製作所の方から、プロテクトX2の紹介を受けて、これまでの悩みが軽減できるかどうかを試してみることにしました。
すると、毎日、義手を装着する断端にそのクリームを塗ってみたところ、昔みたいに皮膚が破れたりしなくなりました。 また、痒みは少し出る時もありますが、大体は治まっていて、昔と比べると大きく改善されました。 今ではプロテクトX2を毎日、活用させていただいています。
【特別寄稿】
義肢装具を製作する立場からのコメント:有限会社山形義肢研究所 植松茂也
一般に義肢(義足・義手)をご使用の方は、断端をソケットに入れますが、それは固い材質のために、さらにソケットの内側に柔らかいシリコンライナー(H・Kさんの述べられるゴム製のサポーター)を装着されています。 そのライナーの縁と断端との摩擦などで傷が生じて、お困りの方がおられるようです。
義肢は医師の処方の元で義肢装具士が患者様ごとに製作・適合を行います。 その方に合った義肢として製作・適合をさせますので、義肢自体に問題がないとしても、時間の経過と共に断端が変化して、多少のズレが起きたり、ソケットとインサートの縁が接触してこすれが起きたりすることがあります(1日でも断端が変化することもあります)。
そこで患者様はご自分で絆創膏を貼ったり、ハンドクリーム等を塗ったりして、個々で対処されているものと思われますが、それらの対処方法ではなかなか摩擦を減らすことが難しい方もおられるようです。
プロテクトX2は、そのような方に使用していただきたい用品です。 実際に弊社の患者様でもお使いになって、良い結果が出ている方もおられます。 義肢をお使いの方で摩擦でお悩みの方がおられるとしたら、一度、お試しになられることをお勧めします。
●今回の体験談には、アースブルーからのコメントは不要となるほど、義肢を製作する立場の方からの的確なコメントをいただきました。
●このH・K様で、義肢装具利用者様からの体験談は、「No.9の小野巳年男様」に続いてお二人目となります。 本年7月に金沢で開催されました「日本義肢装具士協会学術大会」以降、義肢装具利用者様の間で、ジワジワとプロテクトX2が普及しつつあるようです。
●それでもまだ、ご存じない方は圧倒的に多いようですので、義肢装具利用者様への広報活動をもっともっと続けねばと考えています。